最終関門の38.3キロ地点を、辛うじて通過する事ができた。
しかし、残り4キロをキロ6分以下で走らないといけない。

応援してくれていた、けいすさんと謎の美女には笑顔で手を振ったものの、余裕は全くなし。
絶体絶命のピンチと言っても過言ではなかった。

絶対絶命のピンチ。
実は最終関門前にも、一度あった。
 
 
***

35キロ以降のラップがこちら。

lap
 
 
35キロ通過時のラップが、7分10秒。
キロ6を余裕でオーバー。

第3関門(33.3キロ地点)を通過してすぐに、脚が攣りそうになった。
攣ったらやばいと思ったので、歩いて様子を見る事にした。

少し歩いたら大丈夫そうだったので、また走り出した。
しかし、またすぐに攣りそうになった。

その後は少し走って、攣りそうになって、歩く。

この繰り返しだった。

これだと絶対に、最終関門に間に合わない。

『やばいよ。やばいよ。やばいよ!』

テツロウ・デガワ。
1回目の降臨だった。

絶望的な気持ちになって歩いた。

あきらめるのか。
ここで、あきらめるのか。

その時。

歩いている僕を抜いていった、見ず知らずの女性ランナーが

「たかしさんですか。頑張って下さい!」

と、声をかけてくれた。
 
 
『あきらめたら、だめだ。』

そう思って走り出した。
しかし、またすぐに攣りそうになる。

やっぱり、少し走って、また歩くの繰り返しだった。

そんな感じで進んでいると、スペシャルドリンクの給水が見えてきた。
 
 
***

今回、3ヶ所にスペシャルドリンクを置いていた。
中身は炭酸を抜いたレッドブル。

34.7キロ地点。
僕が置いた、最後のスペシャルドリンクだった。

ここのスペシャルドリンクだが、実はレッドブル以外にあるものを入れていた。
 
 
ザバス ピットイン

これを1つ分、レッドブルに溶かして入れておいた。

大田原は給食がないので、補給食を3つほど準備した。
2つは持って走り、15キロ、25キロ地点で補給した。

3つ持って走るのが面倒だったので、残り1つはスペシャルドリンクに溶かした。

最後のスペシャルドリンクを飲み干し、走り出した。

するとどうだろう。
何となく違和感はあるが、攣りそうな感じはなくなった。

歩かなくてもいけそうだ!

うおー!
なんとか危機を脱したぜ!
 
 
見知らぬ女性ランナーの声掛け。
たのくるさんにアドバイス頂いた、スペシャルドリンク。

本当にありがたかった。
 
 
***

脚の攣りを回避でき、その後は走り続けた。

けいすさんと謎の美女の顔を見た時は、もう、嬉しくて、嬉しくて。
38キロの通過時は、35キロ以降で最速のラップを記録。

そして、最終関門を突破。

でも残り4キロを、キロ6分以下で走らないといけない。

大丈夫か。
走りきれるのか。

脚が再び攣りそうになったら。
その時は、もう終わりだ。
 
 
いやいや、なに弱気になってるんだ。
あきらめるのか。
 
 
そうだ!
今こそ、あれだろ!
 
 
汗で濡れてもいいように、ビニール袋で覆ったあれ。
 
 
wpid-dsc_4654.jpg
 
 
裏には汚い字で何度も書き直した、各地点の目標通過時間を書いたあれ。
 
 
wpid-dsc_4655.jpg
 
 
そう。

今こそ

『たかし あきらめないで!』

を投入だ!

僕はポケットの中をまさぐった。

右のポケットになし。

左か。

左のポケットにもなし。

後ろか!

後ろのポケットにもなし!
 
 
しまったーーー!

あんなに入念に準備したのに、携帯するのを忘れた!!
 
 
 
真矢みきが出演した映画、『踊る大捜査線 レインボーブリッジを封鎖せよ!』。

この映画で、主演の織田裕二は

「レインボーブリッジ封鎖できません!」

と叫んでいた。
 
 
 
僕も叫びたかった。
 
 
 
 
「たかし あきらめないで! ありません!」

 
 
 
ラスト4キロ。
どーすんの、オレ。
 
 
 
つづく。
 
 
 
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