2周目に入っても、鉄壁のフォーメンションは崩れなかった。

30分かけて作成したので、再掲しておく。

地獄のフォーメーション
地獄のフォーメーション

 
 
2周目は1周目より、キロあたり12秒以上ペースアップしないといけない。
キロ5を見ないように進みたいところだが、すぐに上り坂となった。

前を走るサタン試験官の絶妙なペース。
俺は離れないようについていった。

1周目に比べればきついが、まだ多少余裕があった。

地獄のフォーメーションで淡々と進んだ。
 
 
***
 
 
いよいよ、勝負の3周目。

「いきますか。」

「いきましょう。」

サタン試験官と目配せをした。

「どれくらいでいきますか。」

サタン試験官が聞いてきた。

3周目は2周目より、さらに18秒ペースを上げないといけない。

しかし、18秒だとギリギリだ。
余裕をみて20秒は上げたいところ。

「キロ440。気持ちは430で!」

俺が答えると、

「わかりました!」

サタン試験官が、優しく微笑んだ。

いつの間にか芽生えた奇妙な感情。

俺はサタンに全てを委ねる。

サタンに魂を売ってもいいとさえ思った。
 
 
***
 
 
最初は上り坂。
前半の2キロが勝負だと思った。

サタン試験官に必死に食らいつく。

前方に歩行者。

「横通ります!」

サタン試験官とターミネーター試験官が声を掛けてくれた。
俺は声が出せなかった。
 
 
アラームが鳴った。
1キロ目 4分34秒。

よっしゃ!
 
 
2キロ目 4分39秒。

うりゃっ!

こうして上り坂を終えた。
 
 
***
 
 
ここからは長い下り坂。

サタン試験官が後ろを振り返り、俺がついてきているのを確認した。

そしてさらにペースを上げた。
 
 
こうなったら、トコトンついて行きますぜ!
地獄の果てまでも!

地獄のフォーメーションは、尚も崩れなかった。
いや、前よりも結束が強くなっていた。

まるで分子レベルで結合しているかのようだった。

3キロ目 4分28秒。

ひゃっほー!
 
 

サタン試験官が手を高く上げた。

Vサイン?

いや違う。
あと2キロのサインだ。

かっくいい。

下り坂を終え、平坦な道になった。

桜田門を過ぎたあたりで、ターミネーター試験官が横で叫んだ。

「ラスト1キロはスパートしましょう!」

な、何言ってんだ!?
もう既にスパートだってば!
 
 
***
 
 
4キロ目 4分38秒。
 
 
「さあ、行きましょう!」

サタン試験官とターミネーター試験官が飛び出していった。
後ろからディアボロス試験官も俺を抜いて、追随した。

あっという間に差が開いた。

俺も最後の力を振り絞った。
 
 
5キロ目 4分24秒。
 
 
終わった。
ようやく戦いが終わった。
 
 
力が抜け、その場に座り込んだ。
 
 
***
 
 
力を持て余した、サタン試験官とターミネーター試験官。

きゃっきゃ言いながら、もう1周走りに行った。

一体何者なんだよ。
 
 
俺は放心状態のまま座り込んでいた。
 
 
ヘラクレス試験官が合流し、ディアボロス試験官と何やら話している声が聞こえてきた。
 
 
 
「ラファエル、ナイスランだったね。」

「ウリエルもあそこで登場するとはね。」

「そう言えば、ミカエルとガブリエルは?」

「もう1周走りに行ったよ。」

「さすがだね。ミカエルはサタンに成りきってたし。」
 
 
 
***
 
 
むかしむかし。

悪戯好きな神々が、人間と一緒に走る遊びが流行ったそうだ。
地獄からの使者になりすまして。

集合の合言葉は、

明日9時。
例の場所で。

 
 
暇を持て余した神々の、遊び。
 
 
神々はそれをこう呼んだ。
 
 
 

ソ・ツ・ケ・ン

 
 
 
***
 
【Many Thanks!】

サタン試験官(ミカエル)・・・ふらっとさん

ターミネーター試験官(ガブリエル)・・・motoさん

ディアボロス試験官(ラファエル)・・・たまさん

ヘラクレス試験官(ウリエル)・・・マーマンさん
 
 
 
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