人生の壁にぶつかった時、人は何を思うのか。
そしてそれを乗り越えた時、人はどうなるのか。

シリーズ『イッた瞬間』。

今回は15年ぶりに風俗を訪れたという、都内在住の40代キョンシーにロングインタビューを試みた。

その2回目。
 
 
***
 
 
‐‐話を進めます。チキンなキョンシーは1人で風俗にも行けず、誰と行かれたのでしょうか。

「おい、おい。チキンなキョンシーって。
親にも言われた事ないのに。
ずいぶんフレンドリーになったもんだ。
まあいいや。
そっち方面に詳しい後輩がいるのよ。その後輩と。」

‐‐なるほど。お店のチョイスは後輩さんが。

「後輩さんなんてかしこまらなくていいよ。クズで。
そうそう。後輩の行きつけの店。
VIP会員だから大船に乗ったつもりでって言われたね。」

‐‐それは頼もしいですね。緊張とかされませんでしたか。

「したよ。2日位前に後輩からお店のホームページ教えられてさ。
それ見てイメトレしてたら、興奮と同時に緊張もしてきたね。
今思えば、このイメトレのときが一番楽しかったかもなぁ。」

‐‐ホームページの写真って顔にボカシ入ってますよね。

「入ってんのよ。
もうね。目を細めちゃったりなんかして。
やっぱ大切なのはイマジネーションだよね。」
 
 
***
 
 
‐‐当日は何時くらいに来店されたのですか。

「もともとさ、9時の開店を攻める予定だったのよ。
開店直後の方が空いてるし、割安だしってことで。
だけどさ。前の晩ぜんぜん寝れねーの。
あっ、ほら、俺って修学旅行とか運動会で前日まですげー盛り上がって、当日熱出すタイプじゃん。
だから、やべーなって思ってたのよ。
そうしたらさ、後輩からメールが来たの。
緊張して眠れません。って。
おいおい、大船に乗ってんじゃねーのかよ。
これ完全に泥船じゃん。って思ったね。」

‐‐ほんとうにクズとチキンですね。で、開店に間に合ったのですか。

「あらら。とうとうクズとチキンって言ったね。
後輩のメールを見たら吹っ切れて、眠れたのよ。
7時に起きる予定だったんだけど、起きたら8時近かった。
遅れるかもしれないから、後輩に電話したの。
そしたらさ、多分テンパってたんだろうなぁ。
あろうことか、上司に電話しちゃたのよ。
だってさ、着信履歴に2人並んでたんだよ。
間違えるよね、普通。
で、ワンギリはまずいじゃん。
だから、出るまで待ったよ。
上司、すっげー不機嫌そうなの。
そりゃそうだよね。
間違えましたってのもあれだからさ、咄嗟に言ったのよ。
おはようございます。今日休みます!って。
そしたら上司は、知ってるよ。だって。
そりゃそうだよね。
1週間前から、この日は有休だ有休だって騒いでたし。
朝からテンション高いな、なんて軽く嫌みを言われてさんざんだったよ。」

‐‐そうですか。このくだり長いですね。で、間に合ったのですか。

「あっ、間に合ったかどうかね。
それがさぁ、電話したら後輩も起きたばっかでさ。
2人とも寝坊。
結局、10時に行ったよ。」
 
 
***
 
 
‐‐まったくしょうがねぇクズとチキンだな(笑)。
お店はどんな感じでしたか。

「あれ、いま笑った?
なんか吐き捨てたよね。
まあいいか。
お店ね。なんかビル全体がお店なんだよ。
すごいよね。
宝くじ当たったらこのビル買い占めよう。
なんて後輩と話してたよ。」

‐‐アホだな(笑)。内容はどうでした?

「きたね。ついにきたね!
知りたい?まあ、あせるなって。
まずは触りだけね。
えーとねぇ。
人間の尊厳を無視した格好させられたのよ。」

‐‐人間の尊厳を無視?いったいどんな格好ですか。

「いやぁ。あれは恥ずかしかったなぁ。
思い出したら、ちょっと興奮してきちゃったよ。
あっ、ちょうどこんな感じ。
これを全裸でやっちまったんだもんなぁ。
まいった。まいった。」
 
 
 
そう言いながら、1枚の写真を見せてくれた。
 
 

 
 
キョンシーは不気味な思い出し笑いを浮かべていた。
 
 
インタビューはいよいよ佳境に入っていく。
 
 
次号に続く。
 
 
 
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